可愛いキャラがおバカに死んでいくムービー / Metro Trains Melbourne(オーストラリア)「Dumb Ways to Die」

オーストラリアの鉄道会社「メトロ・トレインズ・メルボルン(Metro Trains Melbourne)」は、かわいいキャラクターたちが歌に合わせてひたすらおバカな方法で死んでいく、というムービーをyou tubeで公開しました。

■概要

鉄道付近での軽率な行動に警鐘を鳴らす目的で行われた、3分ほどのアニメーション映像。その内容は、かわいいキャラクターたちが歌に合わせてひたすらおバカな方法で死んでいくというものです。

「瞬間接着剤を飲む」「スズメバチの巣にいたずらをする」「腎臓を両方とも売っちゃう」など、序盤はジョークとして笑える死に方が多く登場しますが、ただ面白おかしいだけではなく、最終的に「一番おバカな死に方」として鉄道ホーム付近での死亡例が登場。「鉄道事故防止のために安全を訴える」というメッセージ性の強い作品となっています。


■ポイント

・可愛いキャラとポップな歌を採用し、公共広告にありがちな「怖さ・シリアスさ」をあえて排し、多くの人々の印象に残り、また心を動かした点。

・動画以外にも、ムービー中の曲がitunesやラジオ局でも配信、地元の幼稚園などで慣れ親しんでもらったり、キャラクターたちのぬいぐるみを発売したり、単なる動画広告にとどまらず、多手法アプローチにより民間にキャンペーンを浸透させた点。

・ファンによる曲のカバーやパロディ等の2次創作もあえて許容・促進し、話題化を図った点。

■結果

・翌年2013年のカンヌ国際広告祭で5部門グランプリ、金賞18個、銀賞3個、銅賞2個の計28部門という最多の受賞を達成。

・実際に鉄度事故が21%も減り、「史上最も成功したキャンペーン」と言われている。

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